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第二十三編 後編 [装甲悪鬼村正 魔界編(感想)]

今月の装甲悪鬼村正 魔界編

第二十三編 後編の感想です。

 


◆村正はこの原理を知らない

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(こちらからの制御も必要だろう…)
(均衡を崩せば効果は相殺される…。どこまで出来るか…)


前回、月影を打ち破る策を見出した湊斗さんは、磁装・正極を重ね続けるという大変健康に悪そうな無茶を選択したわけですが、はてさて月影破りの策とは一体どのようなものなのか。
余談ですが、上の集中している湊斗さんのコマは今月のお気に入りです。

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「ハァ…ハァ…。…こればかりは、術理とは掛け離れた、曲芸のようなもの」

あまりの負担から思わず吐血する湊斗さん。
術理では無く曲芸、だそうです。
前回色々予想を書きましたが、これはどうも全滅してそうな予感…。
一体湊斗さんは何を仕掛けるつもりなのでしょうか。十兵衛さんも出方を窺います。

◆電磁曲芸

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村正の磁気操作で生じた磁界はさらに誘導電界を発生させる
そして磁界と電界の電磁誘導により電磁波を発生させ────
その只中に敵を据えさえすれば!!


村正で学ぶ楽しい物理学。
いやはや、魔界編を読み始めてからは、作品への理解を深める為に元ネタについて調べる事が増えたのですが、剣術調べたり歴史調べたり今回のように物理学調べたりと、魔界編のおかげでほんのちょびっとだけ賢くなれた気がします。勿論気がするだけです(え

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≪御堂、何をしたの!?≫
「金探の転用とでも言うべきか。かつて発振砲と共に研究されていた兵器の実験中、極低度の電磁波の発振で、金属が発光し燃焼した、という事例があったと耳にした」
「故にその原理を利用すれば、劒冑(おのず)から光を放つと推察した」

一体どういうこっちゃ!と思って調べてみたのですが、金属を電子レンジに入れると、照射された電磁波により加熱されて発光するそうなので、今回湊斗さんが取った策とはこの事なのでしょうか。
また、「あれ、発振砲も似たような原理じゃなかったっけ。どう違うんだ?」と軽く混乱したので改めて調べてみたのですが、VFBによりますと、

発振砲:極低度の金丁声を収束して発振する事で、標的を瞬間的に加熱、燃焼させる。

という事だそうで、今回の電磁曲芸が劒冑の金探(レーダー)にも使われる電磁波を照射して標的を発光、燃焼させるのに対し、発振砲は金丁声を照射する事で、標的を燃焼する…ようするに両者の違いとは、照射する物が電磁波か金丁声かの違い…という解釈でいいのでしょうか。…いいのかな。うーん不安。

ちなみに現実世界においても、その昔大日本帝国海軍がマイクロ波(電磁波の一種)を照射して航空機を攻撃する為の研究を行っていた事があったそうで、現代でも電磁波を利用した対人用非致死性兵器のアクティブ・ディナイアル・システムといった物が研究されているそうです(照射された標的は火傷を負ったような錯覚に陥るとか)。

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≪我が眼(まなこ)、閃光にて焼けつき候≫
「儂もよ」


三池自らが輝く事で、月光による影、つまり月影は生まれなくなり、三池の陰義を破る事に成功しました。
また、恐らく今月で月影を破るのだろうなとは思っていたのですが、陰義だけ破った所で依然として十兵衛さんの剣腕は脅威なわけで、そのまま勝負が決まるかどうかはなんとも予想がつかなかったのですが、強烈な閃光によって劒冑共々視界を奪う事にも成功しています。これはとても大きなアドバンテージ。

それにしても、湊斗さんの教養力も凄いですが、その知識を存分に活かせる三世村正の陰義の応用性の高さも凄い。そしてそんな陰義を緻密に制御してのける湊斗さんもやっぱり凄いなぁ。
剣腕は十兵衛さんに軍配が上がるのかもしれませんが、武者の実力とは陰義を操る感覚や騎航技術、熱量の保有量など、総合的な能力によって決まるもの。
そういう意味では、湊斗さんは素肌剣客よりも武者向きな方なのかもしれませんね。

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「面白い!太刀を打つや否や、散る光の如く、即座に悟りて仕掛くは只人に非ずとは、正に此の事!」

柳生スマイル炸裂。焦り顔といい狂喜顔といい、十兵衛さんは今月も良い表情をなされます。


◆敵騎の使用熱量が増大

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「吉野御流合戦礼法"迅雷"が崩し」
「電磁抜刀──────穿」


上で視界を奪ったのは大きなアドバンテージと書きましたが、柳生を題材にした創作作品にいくつも触れているせいでしょうか、例え眼が見えなくとも十兵衛さん、心眼で立ち回る事も可能なんじゃないかとついつい思ってしまうのですね。
しかしそこはどっこい湊斗さん。視界を奪ったとはいえ相手はあの柳生十兵衛。侮る事は出来ません。生半可な攻撃は用いず、最大武力で一気にたたみ掛けて勝負を決しようとします。

管理人の個人的な願望を含めた決着の予想としては、穿に対して心眼の状態から合撃で合わせてきた十兵衛さんですが、眼の効かぬ不利を埋め切る事は出来ず、村正の腕を斬り付けるのみに留まって惜しくも敗死。湊斗さん、もしも十全な状態で合撃を撃たれていたらどうなっていた事かと冷や汗タラリ…こんな感じでしょうか。

それにしても、次回十兵衛さんを倒したとして、その後は親統坊との連戦なのでしょうか。湊斗さんの熱量大丈夫かな…(何時もの事
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コメント 4

ショウ

初めまして、いつも楽しく拝見させていただいています。

来月以降は親統坊とでしょうか、
むしろ、江戸時代で十兵衛と戦った洞窟の人ではないかなと。
元ネタの魔界転生的にまだ出てきてない人いますしね。

正宗と荒木又衛門の触手対決とかちょっと見てみたいような…
まぁ、その場合ケン・イシカワ作品のように「俺たちの戦いここからだ!」
になりそうですが。
by ショウ (2012-12-31 00:27) 

にしん

>ショウさん
コメントありがとうございます!

>来月以降は親統坊とでしょうか、
>むしろ、江戸時代で十兵衛と戦った洞窟の人ではないかなと。
次の対戦相手が親統坊かは分かりませんが、十兵衛さんのネタばらしや吹き飛ばされた茶々丸の事もあり、今後の親統坊とのやり取りに緊迫感が増すのは必至。次号がまた待ち遠しいです!
by にしん (2012-12-31 18:02) 

トモロ マレクレイター

今回の村正。前回の予想の斜め上すぎてもう唖然としましたね。まさか三池自身を光らせるなんて手を使うとは。景明さんの知識には毎回脱帽します。
 原作の後藤みどりさんもこの為に勉強してたらしいので村正はほんと教養にいい漫画ですw

次回で十兵衛との戦いは決着でしょうがいよいよ親統坊との戦いになるのか?それとも十兵衛が戦っていた謎の武者(もしかして宮〇〇蔵?)との戦いになるのか。ともかく次回も待ちどおしい展開ですな


by トモロ マレクレイター (2013-01-02 11:47) 

にしん

>トモロ マレクレイター さん
>原作の後藤みどりさんもこの為に勉強してたらしいので村正はほんと教養にいい漫画ですw
プロの方の仕事ぶりにはただただ脱帽するばかりです。
毎巻様々な分野の知識が組み合わされた設定が登場し、読み解く度に関心する事しきり。
これから先もどんな劒冑が、陰義が登場するのか非常に楽しみです。
by にしん (2013-01-03 17:03) 

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