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第二十五編 後編 [装甲悪鬼村正 魔界編(感想)]

先月の装甲悪鬼村正 魔界編

第二十五編 後編の感想です。
四巻その2の記事がまだ少し時間がかかりそうだったので、一先ずこちらを先に。

 


◆我、強き武者を求む

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「だったら六波羅筆頭今川雷蝶だ。馬鹿みたいに強いぜ」
≪ちょっと!≫


召喚されて早々、湊斗さんと厳しい視線を交差させる武蔵でしたが、茶々丸が差し出した生贄(おい)にあっさりと飛びついてしまいます。
湊斗さんと武蔵に割り込んだ茶々丸に村正は抗議しますが、茶々丸は相手にせず。

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なんという力強きお顔…。
親統坊により召喚された以上、湊斗さんが何者かは理解していると思われますが、即闘いを挑まなかったのは何故なのでしょうか。
どうせ戦うなら十分に回復させてからがいいからなのか、美味しい物は最後に食べるタイプだからなのか、いずれにしても、装甲の瞬間まで湊斗さんへの恐ろしげな視線を解く事はしなかった辺り、遅かれ早かれ闘う気は満々と思われます。

◆待って

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「急がば回れだよお兄さん」
≪ちょっと人の上n(ry≫
「怪我も治さないまま行ったら絶対死ぬって」


「待って」の一言が良いですよね。上のコマと共にヒロイン力が詰まってます。これが他の相手にだったら、ダルそうな顔して「まぁ待てよ」とか「待ちな」ぐらいなんでしょうな。そして茶々丸がヒロイン力を発揮している裏でイス代わりにされた村正は当然抗議しますが、やはり例によって茶々丸は無視w
うん、まぁでもこうれはしょうがない。もうね、ゲーム本編以降の時間軸で茶々丸のターンが見れるだなんて魔界編開始当初は夢にも思わなかったわけですからね…今ぐらいは茶々丸に見せ場を譲って頂戴ってなもんです。

それはそれとして、今の湊斗さん三巻から連戦続きなわけで、怪我もそうですが熱量の方も非常に心配な所。まぁそっちはつっこむだけ野暮かもしれませんがw

「雷蝶なら時間稼ぎくらいにはやってくれるだろ」

…これはつまり、茶々丸の見立てでは雷蝶さんでも時間稼ぎくらいにしかならないという事ですよね?こりゃ次回以降雷蝶さんの出番がどう描写されるか注目ですな…。

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魔界編における茶々丸が湊斗さんや村正に絡むイベントには毎度癒されますな。目で感情を表現する独立形態の村正も可愛いw

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≪あなたこそ大丈夫なの?≫
「おめーとはデキが違うからな」


無言の村正のコマがなんとも意味あり気。
以前、香奈枝さんと茶々丸が邂逅したシーンでの、茶々丸の姿を見た香奈枝さんの謎の微笑みや、虎徹の力をフルパワーで発揮出来なかった件なども怪しかったですが、どうも今の茶々丸は本調子の状態では無い様子?
そうなると、ここまで明かされずにいた「茶々丸は一体どのルートのどの時から来たのか」という謎が俄然気になってきます。
湊斗さんとの距離感からすると魔王編のような気もするのですが、それでいて本調子では無いとなると、茶々丸ルートで湊斗さんと共に雷蝶さんを倒した直後とか?
まぁ親統坊の件もありますし、ゲーム本編とは別に分岐した世界から来たという可能性も0では無い…のかな?

◆それより、敵が親統坊だったってお兄さん知ってる?

「んじゃ、片方の目が金神片だったって事は?」
「初耳だ」


十兵衛さんから親統坊の正体は聞かされていましたが、左目に金神片を有していた事までは湊斗さんは知らなかったようで。
親統坊が金神片によって成し遂げた超常の業、つまり陰義を茶々丸は、任意の人物を時間を越えてこちらに引き込む事から、時間湾曲と呼びます。以前十兵衛戦の直後に村正が感知した陰義とは、親統坊の時間湾曲という事で間違い無さそうですね。

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(強く…願って下さったのですね)

小姓ちゃんは心底親統坊に感謝していたのですなぁ。
親統坊に救われてから彼を支えるようになるまでのお話とか凄く見てみたいですね。小姓ちゃん、親統坊に同調しつつ彼のような狂気に侵されてるわけでも無さそうですし、魔界編第一話までの間にどんなイベントがあったのやら。

◆御堂、二一〇度で異常確認

「問題ねぇ。六波羅がやられてるだけだ」

元堀越公方竜軍中将様にしてこのセリフ。六波羅兵士は泣いていいと思う。
茶々丸はGHQの次の動きが気になると言っていますが確かに。
バトル方面は武蔵の登場でクライマックスに向かって突き進んでる感がありますが、その裏で召喚武者達と接触を続けていたGHQは、今後お話にどう関わってくるのか…。

◆だってこのままだと、お兄さんはまた愛する者を失っちまうんだからな
善悪相殺の相手を用意していた親統坊が死亡した事により、このままでは湊斗さんは自身の愛する者をまた斬る事になると指摘する茶々丸。
ですが、

「そんな者はとうにいない」
「あう…」


ここの茶々丸の反応を見ると、茶々丸は自分が相殺相手に選ばれる事を心のどこかで望んでいる部分があったのでしょうか。勿論死にたくない気持ちだってあるとは思うのですが、選ばれたら選ばれたで、琴乃の母親のように喜んで受け入れてしまいそうではあります。

「どうするお兄さん?戦う理由はもう無くなったんだし」

一連の事件は多少GHQの介入もあったとはいえ、基本的には親統坊による自作自演。
更に黒幕である親統坊の死亡(実際はまだ怪しい所ですが)により、武蔵はともかく湊斗さんにはもう戦う理由は無いという茶々丸の言葉にも一理ありますが、湊斗さんはこれを否定。真実がどうであれ湊斗さんは、親統坊の大願の行が終わるまで、襲撃してくる武者達に対処するという依頼を承諾しています。

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「俺を殺す為に召喚ばれた最後の武者の抹殺をもって、この契約の履行とみなす」

既に善悪相殺の代償は何度も支払われていますしなぁ。親統坊の目的が明らかとなった今、僧侶達の犠牲の意味って何だろうとも考えさせられますが、湊斗さんに出来る事は、犠牲を無意味にしない為にも、契約を最後まで全うする事だけなのかもしれません。
あるいはその無意味さを世に突き付ける為にも止まる事は出来ない…という解釈も出来るのかな。

◆では、私を斬って下さい

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「どうか景明様も、大願を成就されますように」

この絵は一巻の、

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ここに対応しているようにも見えます。湊斗さんと小姓ちゃんの出会いと別れといった感じなのかな…。
それはともかく。
親統坊と湊斗さんが、選んだ道は違えど目指す場所は同じであると悟った小姓ちゃんは、自らもまた契約を守り、親統坊と、そして湊斗さんの大願の為に殉じる事を選択します。

上で僧侶達の犠牲の意味とは、なんて書きましたが、あれですね、茶屋の娘さんや小姓ちゃん達の犠牲、武者達の襲撃、というかもっと広く見れば魔界編自体が、武帝という強大な武者を生み出す為の糧の一部にはなっているのかもしれません。その果てに湊斗さんが己の目的を本当に達成出来るのかどうかはともかく、少なくとも犠牲には確かに意味はあったのかもしれませんね…。

ちなみに小姓ちゃんは十兵衛さんとの相殺分と思われますので、さて武蔵を斬った場合に犠牲となるのは一体…。



………ちゃty…え、何ですって?…よく聞こえません。聞こえませんってばッ!!(現実逃避


コメント(10) 
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コメント 10

NO NAME

依頼の為とは言え自腹を斬る事に成るとは正に悪鬼の道ですね
善悪相殺を世に敷く以外にも強者を求めて暴れまわる宮本武蔵をこのまま放置出来ないと言う表には出せない感情とかも有るのかも
by NO NAME (2013-05-06 20:13) 

にしん

>NO NAMEさん
>強者を求めて暴れまわる宮本武蔵をこのまま放置出来ないと言う表には出せない感情とかも有るのかも
そういう時こそ正に英雄正宗の出番なわけですが、今頃彼女は鎌倉にいるのでしょうか。
目印も消えてしまいましたし本気で不安ですw
by にしん (2013-05-07 21:55) 

ちま川

そういえば柳生さんが召喚される時に「奴とて同じ被害の程なればこそ」と言っていましたが宮本は回復しているのでしょうかね?
まあ金神片があればどうにでもなるのかもしれませんが…
by ちま川 (2013-05-09 00:38) 

NO NAME

全くブレない武帝の悪鬼っぷりに感服
しかし大願の行で呼ばれた運慶快慶も殺さなくて良いのだろうかとか思ったり
by NO NAME (2013-05-10 23:31) 

にしん

>ちま川さん
>宮本は回復しているのでしょうかね?
十兵衛さんも召喚された当初は負傷していたそうなので、武蔵も平気そうに見えて実は負傷していた可能性もありますね
ただその後、普通に六波羅と戦闘を開始しているので、金神片の入手で一気に回復してしまったのでしょうか
by にしん (2013-05-11 21:20) 

にしん

>NO NAMEさん
相手が子供で、戦闘の意思も放棄したようなので…といった所なのでしょうか
次号は雷蝶さんと共に再登場の可能性もありそうで、ちょっと楽しみですw
by にしん (2013-05-11 21:22) 

kojirou

雷蝶閣下が勝っちゃったらどうするんでしょうね?
何か茶々丸の言い草を聞いていると「岡部の乱」で
獅子吼が散々イヤミを言ったのも「軍も送れない、
兵站もできないならお前一人でいいから膝丸で
飛んでこい、それで釣りが来るから」という意味に
とれない事も。
上総介(or藤原)兼重の陰義も楽しみですし果たして
小姓ちゃんは虎徹を装甲するのか?とか本当に
「終わりの始まり」感が大きくて先が楽しみです。
(思えば新選組三役で芹沢さんが入って近藤さんが抜けたのは
良く斬れる「今宵の虎徹」とのダブり防止だったんでしょうね)。

今回もご案内感謝いたします。
by kojirou (2013-05-24 20:12) 

麦色

>>強者を求めて暴れまわる宮本武蔵をこのまま放置出来ないと言う表には出せない感情とかも有るのかも
そんな感情が有ったらRBA魔界Ver.になっちゃうような。

>>雷蝶閣下が勝っちゃったらどうするんでしょうね?
その場合雷蝶を敵の敵は味方理論で柳生さん分の生贄にして小性ちゃん・茶々丸両方生存ルートに…なれば良いのになぁ…伊達的に多分無理でしょうねぇ。泣ける。

>>茶々丸はどこから来たのか
茶々丸ルートの場合やっぱり一番の問題は「一緒にいたはずの景明はどうなった」でしょうか。
…というか今から考えると「そもそも茶々丸は何故召喚された」と「何故茶々丸は初登場シーンでまるで召喚に慣れてるようにスーパー茶々丸キックをかまして普通に挨拶できた」という疑問が。後者は茶々丸だからって事で納得できないでもないですが。
by 麦色 (2013-05-28 20:47) 

にしん

>kojirouさん
>思えば新選組三役で芹沢さんが入って近藤さんが抜けたのは
良く斬れる「今宵の虎徹」とのダブり防止だったんでしょうね
それはそれで湊斗さんの反応が見てみたい展開ですね。
むしろ茶々丸が合流してから近藤さんが召喚されていたら、どんな掛け合いが見れたのかとても気になりますw
by にしん (2013-06-02 19:04) 

にしん

>麦色さん
>茶々丸ルートの場合やっぱり一番の問題は「一緒にいたはずの景明はどうなった」でしょうか。
場合によっては茶々丸の召喚に巻き込まれても不思議では無いですよね。って、同じ時代に湊斗さんが三人とかなんというスーパー湊斗大戦…。カオス過ぎる…。
茶々丸の召喚された意味は、ここまで来ると単なる相殺対象だけでは無い気もしてきますね。かといってどんな意味があるのかは予想もつきませんが…。
by にしん (2013-06-02 19:10) 

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