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第二十七編 [装甲悪鬼村正 魔界編(感想)]

今月の装甲悪鬼村正 魔界編

第二十七編の感想です。

 


◆十兵衛め

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しっかりとこちらのウィークポイントを狙われたことが嬉しそうな武蔵さんですが、右下のコマで冷や汗を流していることから、結構な深手と思われます。

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「奴の亡影(なきかげ)がじくじく蠢き塞がらぬ」

武蔵さんの腹部の損傷が十兵衛さんによるものだということが判明したわけですが、まさかここで亡影が出てくるとは。
亡影というのは単行本四巻にて設定として掲載されていた三池典太の技なわけですが、詳しく技の解説がされていなかったのも納得。名前のみ単行本にて先出しして本編での登場はその後とか面白い構成ですな。
それにしても上のコマを見る限り、亡影というのは単なる剣技とは違う様子?モゾモゾとかなんとも嫌な予感がしますが…。詳細は想像もつきませんが、もしかすると三池の独立形態であるシラホシハナムグリにヒントがあるやもしれません。

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「柳生十兵衛の腹にも、同じ傷があったと推測する」
「そうよ。奴が仕掛けた、覚悟の技よ」


覚悟の技という表現が引っ掛かりますね。もしかすると、十兵衛さんが亡影を受けた武蔵さんと同じ場所に傷があるのは、単なる相討ちではなく深い意味が…というか亡影の詳細に関わってくるのかも?

「負うた傷は、武州五輪が得るどの治癒も及ばぬ」

また意味深なセリフが出てきました。
村正は、亡影による深手には武州五輪の治癒力も及ばず、武蔵さんは金神片によって命を繋いでいると解釈しましたが、湊斗さんは武蔵さんの言葉に違和感を覚えます。
武州五輪が「得る」とか「どの治癒」もとか、これは恐らく件の兵法に関することと思われます。徐々にその中身が明かされつつありますが、その全貌とは一体…。

「使わぬよ。柳生を倒したは影を破った由にあろう」
「知ったる手など実に眇(びょう)たる」


仮に、なのですが、武州五輪の陰義が、一度戦った相手の戦法(武器やその使い方、陰義など)を再現する能力だとすれば、このセリフの意味は、「三池の陰義を使うことは出来るが、既に破られた、もしくは種が明かされた技など使う価値が無い」みたいな感じでしょうか…。

「勝負など瑣末ごと。武者とは蓄積の手段である」
「真の兵法は戦闘経験の蓄積の果てに出来ると信じた阿呆が神代におってな」

先程の推測に加えて、これは武州五輪が神代の劒冑であるという可能性も!?というかその阿呆って、武州五輪の鍛冶師にもならず、武蔵さんもそうだったからこそ結縁したと?

◆ならばお前の陰義…

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(クリックで拡大出来ます)

「見たいか?」

ノリノリの武蔵さんw
しかし発動した陰義がもたらしたものとは?

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鎌!?

≪まさか千代鶴國安っ!?≫
「知った顔か」
≪ええ。越前鍛冶の開祖とまで言われた鍛冶師だけど…。気をつけて御堂、あの女(ひと)の陰義は──────≫


千代鶴國安とは南北朝時代の刀匠で、刀を打つかたわら鎌の改良に努めて、越前打刃物の基礎を築いたとされる人物だそうです。
しかし武州五輪の陰義が再現したのは、姿形ではなく武器と陰義の模様!?

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「古飛器式三番叟鶴舞(ことぶきしきさんばそうつるまい)」
≪──────攻撃が逆になる≫

さて、古飛器式三番叟鶴舞という技ですが、ここから先の流れが初見ですと少し分かり難いかもしれませんので、じっくりコマを見ながら解釈するのを進めて行きたいと思います。
まずは武蔵さん、陰義で生み出した千代鶴國安の鎌による投擲攻撃を行います。

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湊斗さんは村正の警告(千代鶴國安の陰義は攻撃を逆にする)に従い、自騎を反転、飛来する鎌に対して背を向けて騎航します。

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すると次の瞬間村正の警告通り、鎌達は湊斗さんの背を追う最中突如消失し、鎌から逃れるように飛んでいた湊斗さんの正面に現れます。

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それを既に予期していた湊斗さんは、取り乱すことなく迎撃しようとしますが、振り下ろした野太刀の切っ先はなんと湊斗さんの背後の空間に出現。千代鶴國安の「攻撃を逆にする」陰義とは、自騎のみならず敵騎にも作用するという驚くべき効果を秘めておりました。

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前方への攻撃が後方に変換(限定的な空間歪曲?)されてしまうことを悟った湊斗さんは、鎌が目前に迫る中まずは急旋回、自騎の進路方向を真上に向け、迎撃に失敗した鎌達から逃れる軌道を取ります。
更に、回避した状態から真上へ向けて再度斬撃を繰り出すと、

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今度は上方への斬撃が下方に変換され、辛くも迎撃に成功。ギリギリで難を逃れます。

古飛器式三番叟鶴舞をなんとか破った湊斗さんは、無手となってしまった武蔵さんに対して正面相撃から距離を縮め、今度はこちらの番と太刀打ちに臨みますが──────
 
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武蔵さんの手には新たな武器が!?
無手と思って安易に懐に飛び込み過ぎたのか、顔面に一撃を受け、甲鉄が一部破損。湊斗さんの驚愕の表情があらわになりました。
こういう武器って見覚えはあるのですがなんという名前だったかなぁ…。鉄拳?



いやぁ今月もまた色々とビックリさせられました。
まず十兵衛さん!
亡影の詳細はまだ不明にしろ、死してなお株を上げられるとはw
武蔵さんも癒えぬ深手をそのままに戦っていたのですね。ぱねぇ…。
そして武州五輪の陰義!これはつまりラーニングということでしょうか!?まだ決まりかは分かりませんが、次回以降どんな戦法を披露されるのか楽しみですね!!

…あれ、もしかしたらこれって使い易くなった天罰覿面?村正伝といい、技を個別に見れば正宗さんのお株が侵食されつつあるような(涙

いやいやまだ詳細は分からないし。落ち着け俺!
コメント(10) 
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コメント 10

ちま川

「亡影」…死んだあとも影響出すあたりやはり柳生さんは重要キャラだったようですね

武州五輪の陰義は武蔵さんの口ぶりからして複製に近いようですが、だとしたら本当に正宗さん涙目
最後のシーンの武器も甲鉄から精製しているようですし正宗に近いのか…?
by ちま川 (2013-07-31 20:22) 

にしん

>ちま川さん
>やはり柳生さんは重要キャラだったようですね
元ネタの魔界転生では主人公ですもんね。亡影の詳細が楽しみです。

>武州五輪の陰義は武蔵さんの口ぶりからして複製に近いようですが
前回までは陰義と兵法の繋がりがよく掴めませんでしたが、予想が当たれば正になんでもありになりかねない陰義ですよね。
劒冑自体が神代の作であること、武蔵さん自身が数多の実戦を経験していることで、記録されている兵法の数は恐ろしいことになってそうな予感です…。
by にしん (2013-07-31 21:52) 

NO NAME

武蔵さんが最後に使った武器は懐剣ですね
史実の武蔵さんも晩年持ち歩いていたとか
by NO NAME (2013-08-01 18:28) 

にしん

>NO NAMEさん
>武蔵さんが最後に使った武器は懐剣ですね
>史実の武蔵さんも晩年持ち歩いていたとか
教えて頂きありがとうございます!!
なるほど、武器のチョイス理由にも元ネタがあったのですねぇ。
by にしん (2013-08-01 23:51) 

NO NAME

陰儀コピーか……
どうしてもハナチラの某雑魚ォのことが頭を過ぎってしまう

論理がなくてはコピーできない魔剣での決着に密かに期待
by NO NAME (2013-08-02 20:38) 

にしん

>NO NAMEさん
決着の仕方はどうなるのでしょうね。
十兵衛戦もまるで予想外の技が来ましたし、また湊斗さんには驚かされそうで楽しみです!
by にしん (2013-08-02 21:58) 

NO NAME

統親坊がもう死んでそうだし
アイツ斬って善悪相殺で倒すのって無理かな?
by NO NAME (2013-08-06 15:01) 

NO NAME

武蔵「愛はあった」
by NO NAME (2013-08-06 15:02) 

にしん

>NO NAMEさん
>アイツ斬って善悪相殺で倒すのって無理かな?
既に亡くなっている人間を斬っても呪いは発動しない気がしますが、したらしたで、憎い自分を斬った代償が武蔵となるのはあまりにも恐ろしすぎますな…
by にしん (2013-08-08 23:49) 

にしん

>NO NAMEさん
>武蔵「愛はあった」
光が冥府から出戻りしかねないレベルですねw
by にしん (2013-08-08 23:51) 

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