琴乃の甲伏 [装甲悪鬼村正 琴乃の劒冑(感想)]
装甲悪鬼村正 琴乃の劒冑 第五話
※十一話まで読んだ上での感想です。
◆銀星号
レーサークルス達を問答無用で叩き落す機動性はさすがといった所でしょうか。
「我受胎セリ!」
これはどういう意味なのかなー。銀星号の精神汚染波か、搭載していたオヴァムのなんらかの作用か。本編で茶々丸が零零式に施していた、「汚染波の影響が受けやすくなる細工」というのがオヴァムだったりとか?
そもそも、湊斗さんが万博会場予定地に潜入した理由というのは、オヴァムが銀星号の卵の気配を放っていたからなのだろうか。
もしくは、琴乃の村の一件に関わって以来、湊斗さんもオヴァムを追っていたとか。さすがにそれはないか?オヴァムと銀星号になんらかの関係性があるかどうかで話が変わってくる訳ですが。
十一話までの段階では、銀星号との関係は特に触れられてないので、疑問は最終話に持ち越しということに。
◆ミノムシ、難を逃れる
結果的に、湊斗さんと村正によって会場の外に連れ出されたおかげで命拾いした琴乃。
競技トラックに出来たクレーターにはズタボロの三世村正が。
この頃は国紀二五九九年。本編の約一年前な訳でまだ野太刀も健在ですが、相変わらず銀星号にボコられてる様子。
余談ですが、湊斗さんが電磁抜刀を編み出したのは野太刀を装備していた頃でしょうし、この時期には既に穿は使えたのだろうか。主兵装を差し置いて技を作るとは考えにくいですし。
「待って、私にやらせて!」
銀星号は私の獲物よ!ではなく。あの状況下で村正を研ごうとするとか、凄まじい度胸です。周りが見えてないだけとも言えますが。
◆事件後
事件の生存者としてGHQに軟禁される琴乃。公的には死んだことにされてるっぽいです。
存在しないはずの人間に相応しい扱いで取り調べを受けた。
ちょっとだけ…ほんの少しだけやらしいことを想像してしまった自分がなんとも空しい…。
重く閉ざされた扉から紅い劒冑が現れて私を助けてくれる
村正はそんな甘い話では無いのでした…。というか、助けてくれる相手(幻)に湊斗さんを選ぶ辺り、琴乃の天涯孤独っぷりがよく表れています(泣)。
◆その女、大塚信子
カツ丼っておい。琴乃ーそれは罠だよー。
散々キツイ取調べを受けさせた後に、知り合いを出して気を緩めさせ、知っていることを洗いざらい喋らせる…一般人の琴乃には抗いようもないGHQの手管。
今にしてみると、琴乃がオヴァムに関わっていた村の出身であることを知った上で、泳がせていたのかもしれませんね。
信子さんはとても聞き上手だった。
信子さん敵に回すと怖いでー。でも後の事を考えると、頭は良くても打算のみで生きる人じゃなくて良かったね、琴乃。
ちなみにこの時点で湊斗景明という人物と、彼が真打を駆って琴乃を助けた(結果的に)という情報が信子さんの上司であるキャノン中佐の耳に入っている訳ですが、琴乃からは湊斗さんに関する詳しい情報は引き出せる訳も無く(鎌倉署属員とか知っている訳ありませんしね)、中佐は幻覚扱いして取り合わなかった様子。真紅の武者の噂が広まるのはもう少し後なのかな?
「背後関係は無し。以前の証言とも一致。オヴァムに近づいたのは、好奇心だけ。傑作だ、お嬢ちゃん」
オヴァムの開発に協力していた村の出身で、かつその事を本人は知らずに、それでいてオヴァムを必死に探していた。なんの後ろ盾も無く。確かに傑作な話。
「重要なのは遠慮なく、彼女が使えるということだ」
件の村出身の技術は捨てるには惜しく、本人が村が滅んだ理由は何も知らないのもあって、当面はたっぷり利用出来ると考えたのだろうか。
「嘘つきはお互い様」
感情の消えた顔とやらを、ぜひ一度絵付きで見てみたい。
◆世界探訪
発禁処分って。ならここに書かれてることは大方真実なのかな。
元六波羅の密偵上がりとか、なりふり構わない重用っぷり。
◆邪念目録
真打の独立形態の多くは馬だそうですが、たしかに独立形態時にも容易に乗って移動できるし、利便性は高いよなぁ。女王蟻に乗るとかシュールだし…。
次回はなんと、大英連邦の首都・ロンドンが舞台。異国の地で琴乃を待ち受ける運命とは?
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